
「東南アジアのエアコン事情」
少し前になりますが、日経新聞(朝刊)に「ベトナム空調市場争奪」という見出しが出ていました。
東南アジア後発国の雄ベトナムのエアコン市場が急拡大し、メーカー大手による争奪戦が始まりました。ダイキンは工場を稼働させ、韓国LG電子、パナソニックも現地向けで大幅増産するという。
2011年に約66万台でアジア8位だったベトナムのエアコン市場は2015年にタイを抜き、2016年にはインド、インドネシアに次ぐ3位に躍り出たというから凄い伸びです。
エアコンは一人当たりのGDPが3,000ドルに達するところから急激に普及するとされる。
ところで、東南アジアのエアコン普及率はどのくらいなんでしょうか?
思っていたほど、まだまだ先進国並みの普及率には至っていないようです。
逆に言えば、まだ拡大余力はあるということです。
(普及率の高い国順)*2017年、( )は2020年予測
①シンガポール:78.3% (80.8%)
②マレーシア:50.2% (56.0%)
③タイ:27.5% (32.2%)
④インドネシア:19.0% (22.4%)
⑤ベトナム:16.8% (20.6%)
⑥フィリピン:13.0% (15.3%)
ちなみに、日本のエアコン普及率は2018年直近で、91.1%と北海道や東北など、寒い地域を除けば、完全普及状態だと言えると思います。
日本は1960年代はゼロに等しかった普及率も、1970年代から急上昇し、1990年代半ばには80%を越えています。
確かに、私の子供の頃は家にエアコンはなく、一部のお金持ちしか持っていなかったように記憶しています。学校帰りに銀行に寄り道して、”涼”をとるのがお決まりでした。
さて、タイの普及率は27.5%です。案外低いですね。
確かに、ローカルタイ飯屋はエアコンがありませんし、タイ人は暑さに強いです。
年中暑いタイでエアコンがない生活など、とても耐えられません。
日本もその昔はなかったことを考えると、現代人は軟弱になったかも知れませんね(笑)
思い出しました。小学生の頃、寝るときに暑い、暑いと文句を言っていたら、母が一言。
「騒がず、じーっとしていれば、そよ風を感じて涼しくなるから」と。
ある意味良い時代でした。(しみじみ)
2018年6月11日(月) 長井